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常緑キリン草:屋上や壁面緑化で脚光 岩美の藤田さん親子が開発 /鳥取

  • Posted by: 環境問題.com
  • 2009年1月18日 19:22
  • 環境問題

常緑キリン草:屋上や壁面緑化で脚光 岩美の藤田さん親子が開発 /鳥取より

◇手入れ不要、環境にやさしく

 岩美町岩常の屋上緑化資材メーカーの「フジタ・パラダイスパーク」が開発した、一年中緑を絶やさない「常緑キリン草」が屋上や壁面の緑化の「強力な武器」として脚光を浴びている。売り出し中なのは、防草シートの中に生育に適した自然媒土を詰めた幅約20センチ、長さ約1メートル、重さ約8キロの「緑の夢袋」。自然の降雨だけで育ち、特に手入れは不要。袋を置くだけで緑化できる。岩美から日本各地に「緑」を発信している。

 常緑キリン草の商品化のきっかけは80年ごろにさかのぼる。藤田道明社長は当時、植物収集のため中国に頻繁に足を運んでいた。雲南省のある集落で焼き畑をしている光景を目にした。「環境破壊になるのではないか」と指摘すると、集落の人は「私たちは生きるために、先進国の人たちは便利になるために環境破壊をする」と返された。「一生かかるかもしれないけれど何とかしよう」。異国の地で緑化の事業化を決意した。

 時代はバブルまっただ中。環境問題への関心が高くはなかった時代に、藤田社長は事業に乗り出した。緑化に適した植物を探すことから始めた。生態系を壊さないよう国産の植物に絞って探していくうちに、日本各地の海岸などに自生し、暑さ寒さや乾燥にも強いキリン草に巡り合った。

 自生のキリン草は多年草だが、秋になると葉が枯れ成長が止まる。しかし、島根から新潟までの海岸を10年ほどかけて何度も調査をした結果、冬にも緑の芽が伸びているキリン草を見つけた。そのキリン草を採取して品種改良を続け、一年中枯れずに、50度の酷暑からマイナス35度の極寒にまで耐える「常緑キリン草」が生まれた。07年12月に新種として農水省から品種登録を受けた。
 この常緑キリン草を使って08年5月に「緑の夢袋」を商品化した。同社は「脱環境メタボ宣言」を掲げている。長男の藤田豊博専務は「芝生は、肥料や水を大量に使っており高カロリー。環境から考えると本末転倒」と指摘する。屋上1000平方メートルを芝生で緑化する場合、水道料金だけで年150万~200万円かかるという。また、芝は深く根を張るために土が大量に必要。雑草も生えてくるため定期的な刈り取りも必要になる。屋上までの水のくみ上げ、土の運搬、雑草を可燃ゴミとして焼却......。それぞれでCO 2が排出される。設置と維持のコストとCO 2排出量を可能な限り少なくするために考案されたのが「夢袋」だった。

 藤田専務は「環境への貢献が何よりも重要。一袋生産すればその分だけ環境にやさしくなる。自信を持って世に送り出したい」と胸を張っている。【遠藤浩二】

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